SSブログ
前の10件 | -

『田辺のたのしみ』が生まれるまで [book]

田辺のたのしみカバー.jpg
  
 第二の故郷という言葉がある。故郷は、生まれた場所や幼少期に過ごした地を指すことが多く、その定義は明確だ。しかし第二の故郷となると、思う土地は人それぞれだろう。人生の中で二番目に長く暮らした土地、学生時代に過ごした町、故郷以外の場所で就職した人はその地が第二の故郷になるかもしれない。
 私の第二の故郷はどこだろうと考えた時に、即座にひとつの場所を思い浮かべることができなかった。出身地以外で一番長く暮らしているのは、ミルブックスを始めるために上京してからずっと暮らしている東京都杉並区となるのだが、いまだ故郷という意識はなく、ずっと居候している感覚だ。思い出深い地となると大学を卒業して就職してから7年近く働いていた名古屋になるのかもしれないが、第二の故郷と呼ぶには違うような気がしている。
 ある時、甲斐みのりさんにこの問いかけをした際に、迷うことなく「和歌山県田辺市です」という答えが返ってきた。私が知る限り、甲斐みのりさんは和歌山県で暮らしていたことはないはず。数人もいた場での話の流れだったので、その理由について深く聞くこともないまま、そう質問したことさえ忘れていた。
 
 それから随分と経った2020年のこと。コロナ渦となり、なかなか打ち合わせや取材ができない状況で作れる本はないだろうかと考えていた。そんな最中、ずっとあたためていたけれど制作に至っていない本のアイデアを思い出した。甲斐みのりさんがこれまで新聞や雑誌に執筆したエッセイをまとめた随筆集を出版する企画だった。
 そのアイデアを実現させて出版したのが『たべるたのしみ』『くらすたのしみ』の2冊。文章はそのまま掲載するのではなく、大幅に加筆いただき、結果的にその多くは書き下ろしと言っても差し支えないほど、丁寧に何度も推敲してくれた。
 おかげさまで2冊の随筆集は好評をいただき、『くらすたのしみ』に掲載した「〈好き〉が詰まったスケッチブック」が日本女子大学附属中学校の国語の入試問題に採用されるという嬉しい出来事もあった。
 
 コロナ渦ということもあり直接会って打ち合わせすることもほとんどなかったが、随筆集の制作は順調に進んだ。そして2冊目の『くらすたのしみ』の編集がほぼ終了する頃、久しぶりにお会いした甲斐みのりさんから、こんな相談があった。
「『たべるたのしみ』と『くらすたのしみ』に掲載する文章を読み返しているうちに、どうしても書籍として残しておきたい土地があることに気づいたんです。随分前に、みんなで第二の故郷はどこかって話しをしたこと覚えていますか。その時に私が答えた、和歌山県田辺市について綴りたいんです」
 正直に言うと私は、その会話をしたことをすっかり忘れていた。そして和歌山県田辺市がどこにある町なのか、ぼんやりとしか浮かんでこなかった。以前、パンダがたくさん暮らしていることで有名なアドベンチャーワールドと南紀白浜に遊びに行ったことがある。確かそのお隣が田辺市だったような、という曖昧な記憶しかなかった。
 詳しく話を聞くと、甲斐みのりさんは年に数回、10年近くも田辺に通い続けているという。最初は仕事で招かれて訪れたそうだが、今では仕事とは全く関係なく、ただ好きだから季節ごとに通っているという。
 さらに話を聞くと、出身地でもなければ、幼少期や学生時代に暮らしたことがあるわけでも、働いていたことがあるわけでもなく、パンダに会いにいくわけでもないそうだ。魅力的な観光スポットがあるのかと聞くと、観光地ではなく、街中に温泉がわく温泉街でもないときている。田辺から少し離れた熊野には日本最古の温泉があるそうだが、そこが目的でもなさそうだ。
 どうして田辺にそこまで惹かれているのか、一言では表現することが難しいという様子だった。
「大袈裟に言えば、日本各地から消えつつある大切なものがまだ残っているんです。それを多くの人に知ってもらうために、田辺の本をどうしても作りたい。田辺には特別な何かがあるんです」
 いつもクールな甲斐みのりさんからの、静かながら熱情溢れる言葉に、私も田辺へ一気に関心を持った。
 
 本の制作を進めていく中で、次第に甲斐みのりさんが田辺に魅了され、どうしても本にまとめたいと思うようになったか、次第にその感覚がわかっていった。その理由はこれだとは明確に答えることができないことも、HPやSNSでは伝えることは難しく、どうしても物として実在する本にしたいという気持ちがとても理解できた。
 『田辺のたのしみ』には「この町に流れる穏やかな風を体感して欲しい」と綴られている。おそらくその何かは、穏やかな風のようなものなのだ。それを表現するのは不可能なのかもしれないが、甲斐みのりさんの心を捉えた、田辺の町が持つ「風」が伝わるように、できうり限り丁寧に編纂した。
 和歌山県はかつて紀伊国と呼ばれていたが、元々は木々が生い茂っていたことから「木国(きのくに)」と表記されていたそうだ。これは後づけに過ぎないが、今でも豊かな森林が茂る紀伊・田辺の魅力を綴るには、木から作られた紙を使って表現することが必然であるように思った。
 
 最後に、ひとことでは捉えることが難しい田辺の魅力がどこにあるが、そのヒントになる甲斐みのりさんによる「はじめに」の文章の一部を紹介したい。「田辺のたのしみ」を読み終える頃にはきっと、甲斐みのりさんがこの地を第二の故郷と呼び、心から愛する理由がわかるだろう。
 
温暖な気候で、人柄ものんびりしている田辺。美味しい魚料理や麺料理、甘く愛らしい素朴なお菓子、昔ながらの喫茶店やパン屋。美味だけではない。どこまでも鮮青が広がる穏やかな海岸、ゴロゴロと豊かに実るみかん畑や梅畑、偉人ゆかりの旧居や神社。いつか体験したような懐かしさと非日常が感じられる、大切な宝物が見つかるかけがえのない場所だ。ひとりでも多くの人が田辺を訪れ、この町に流れる穏やかな風を体感して欲しいと心から願っている。元気に体が動く限り私は、田辺に通い、この地で季節の移ろいを感じながら、変わることのない風景も、変化も見届けたい。田辺には、目には見えないけれど大切ななにかが宿っている。

nice!(0) 

田辺のたのしみ [book]

田辺のたのしみカバー.jpg
 
 
田辺のたのしみ
甲斐みのり 
 
2022年4月20日発売
ミルブックス
四六版・並製本・128頁(フルカラー)
定価(本体1,200円+税)
ISBN978-4-910215-09-9 
装画 湯浅景子
 
〈昭和レトロ〉の風情が残る和歌山県田辺市。この土地に魅了され、熱心に通い続けている町歩きの達人、文筆家・甲斐みのりが、あたたかく懐かしい「田辺のたのしみ」を案内。美しい写真とともに、心地よい筆到で丁寧に綴った、心が柔らかくなる優しい紀行集です。
 
温暖な気候で、人柄ものんびりしている田辺。美味しい魚料理や麺料理、甘く愛らしい素朴なお菓子、昔ながらの喫茶店やパン屋。美味だけではない。どこまでも鮮青が広がる穏やかな海岸、ゴロゴロと豊かに実るみかん畑や梅畑、偉人ゆかりの旧居や神社。いつか体験したような懐かしさと非日常が感じられる、大切な宝物が見つかるかけがえのない場所だ。ひとりでも多くの人が田辺を訪れ、この町に流れる穏やかな風を体感して欲しいと心から願っている。元気に体が動く限り私は、田辺に通い、この地で季節の移ろいを感じながら、変わることのない風景も、変化も見届けたい。田辺には、目には見えないけれど大切ななにかが宿っている。(「はじめに」「おわりに」より一部抜粋)
 
甲斐みのり(かい・みのり)
文筆家。1976年静岡県生まれ。大阪芸術大学卒業後、数年を京都で過ごし、現在は東京にて活動。旅、散歩、お菓子、手みやげ、クラシックホテルや建築などを主な題材に、書籍や雑誌に執筆。著書は『くらすたのしみ』『たべるたのしみ』(ミルブックス)など40 冊以上。『歩いて、食べる 東京のおいしい名建築さんぽ』(エクスナレッジ)は、ドラマ「名建築で昼食を」(テレビ大阪)の原案に起用された。
 
tanabe1.jpgtanabe2.jpgtanabe3.jpgtanabe4.jpgtanabe5.jpgtanabe6.jpg


nice!(0) 

リトルプレス「僕とカメラ」プレゼント [book]

picture_pc_2508321dcd17be9c56c5b471d2ff9417.jpg
 
相場正一郎『道具と料理』刊行記念
リトルプレス「僕とカメラ」プレゼント!
  
相場正一郎さんの新刊『道具と料理』早速多くの方に手にしていただき、大変ありがとうございます。相場正一郎さんのイタリアンレストラン「LIFE」各店舗で購入いただいた方への特典として、リトルプレス「僕とカメラ」を制作しました。新刊『道具と料理』で全ての写真も撮影した相場正一郎が、カメラのある暮らしをテーマに写真と文章で綴りました。
LIFE各店で購入した方だけでなく、新刊購入した全員を対象に、先着で20名様にプレゼントいたします。応募は下記の要領でお願いします。本の写真を投稿して、郵送先をメールするだけですので、ぜひご参加ください。
 
*ご購入いただいた書籍『道具と料理』の表紙写真を【#道具と料理】と付けてインスタグラムまたはツイッターに投稿ください(本のご感想もいただけると嬉しいです)。
 
*SNSに投稿後、【millebooks@outlook.jp】まで
件名に【僕とカメラ】、本文に【郵送先の名前、郵便番号、住所、SNSでのアカウント名】をご記載の上、送信ください。いただいた情報は、本企画の郵送以外には使用しません。
 
【本企画でのお願いごと】
*相場正一郎『道具と料理』を新刊で購入者が対象となります。必ずご自身で新刊購入した書籍の写真を投稿ください。表紙写真がない投稿は無効となります。
*LIFE各店で『道具と料理』を購入して、すでにリトルプレス「僕とカメラ」をお持ちの方は対象外となりますので、応募をお控えください。
*賞品の譲渡、転売は厳禁です。 
 
picture_pc_7b4f1219562675323f8fca5255eaa8cd.jpg
 
僕とカメラ|ME AND THE CAMERA
企画・編集・撮影 相場正一郎
B6サイズ・32ページ・フルカラー 限定300部(非売品)
 
picture_pc_4de7a5cf4f2d236453f337834559dd62.jpgpicture_pc_acfa618860e8db018bd5057bae07afe2.jpgpicture_pc_d31eb07824f4ddc43d48c913a42263d4.jpg


nice!(0) 

コーヒーと小説 新装版 [book]

shosetsubunkocovers.jpg
 
コーヒーと小説 新装版
庄野雄治 編
 
ミルブックス
2021年11月17日 発売
文庫版・320頁
定価 本体800円+税 
ISBN978-4-910215-08-2
 
カバーモデル 安藤裕子
写真 大沼ショージ
挿絵 木下綾乃
  
ーーーーーーーーーーーーーーーー
 
古い小説にも造詣の深い、『コーヒーの絵本』の著者で徳島の人気焙煎所アアルトコーヒー庄野雄治が、コーヒーによくあう“すこぶる”面白い小説を厳選しました。現代に生きる私たちにこそ響く、至極面白く、とても読みやすい小説集です。コーヒーを飲みながらお楽しみください。カバー写真には、小説に登場する魅力的な女性たちの象徴として、人気シンガーソングライター・安藤裕子さんを起用。長らく品切れしていた人気書が文庫サイズ、新たな2編を加えた増強新装版で復活!
「コーヒー屋のくせにではなく、コーヒー屋だから作れた、ちょうどいい短編集」
小説は読まなければならないものではない。そこがコーヒーとよく似ている。 どちらも、あってもなくてもいいけれど、あれば生活が豊かになる。だから、小説とコーヒーはよくあうのだ。
 
ーーーーーーーーーーーーーーーー
 
◎掲載作品(掲載順)
「グッド・バイ」太宰治、「桃太郎」芥川龍之介、「水仙月の四日」宮沢賢治、「日記帳」江戸川乱歩、「鮨」岡本かの子、「愛撫」梶井基次郎、「七階の運動」横光利一、「嫉妬する夫の手記」二葉亭四迷 、「野萩」久生十蘭 、「夜長姫と耳男」坂口安吾、「少女病」田山花袋、「忘れえぬ人々」国木田独歩
 
◎庄野雄治(しょうの・ゆうじ)
コーヒーロースター。徳島県生まれ。大学卒業後、旅行会社に勤務。2004年に焙煎機を購入しコーヒーの焙煎を始める。2006年徳島市内に「アアルトコーヒー」を、2014年同じく徳島市内に「14g」を開店。主な著書に『誰もいない場所を探している』『たぶん彼女は豆を挽く』『徳島のほんと』(福岡晃子との共著)『コーヒーの絵本』(平澤まりことの共著)、編書『コーヒーと短編』『コーヒーと随筆』、短編小説集『たとえ、ずっと、平行だとしても』がある。
 
ーーーーーーーーーーーーーーーー
 
 コーヒー屋になって何年もヒマだった。テレビもパソコンもない店だったから、とにかく一日じゅう本を読んでいた。そのほとんどが小説、しかも古典とされている古い作品ばかり。しかし、これがすこぶる面白かった。そして、それらの作品から、時代は変わっても、人は全然変わっていないんだってことを教えられた。自然災害の前では立ちすくみ、疫病に怯え、妻と仲良くする男には腹を立て、猫の足の裏はあたたかい。
 小説には、ノンフィクションや哲学書のように、何の答えも書かれていない。しかし、それが何より素晴らしい。読んだ人の数だけ物語がある。それは自分で考えるということ。正しいとされる答えを覚える勉強ばかりして育ってきた私たちに必要なのは、自分で考えるということなんだ。
 自由なようでいて、小説を書くこと、読むことがこんなにも不自由な時代はないんじゃないか、と思うことがある。小説とは何なのかよくわからない時代、作家たちが情熱を傾けて作った物語の強靭さと、自由に小説という荒野を駆け回る様を味わって欲しいと思い、チャーミングな十編を選んだ。文豪と言われる人たちの作品が多いけれど、決して代表作でもないし、完成度や評価の高い作品ばかりではない。中には未完の作品や、習作まである。だけど、そのどれもがとても読みやすく、すこぶる面白い。それがこの本の唯一のテーマだ。『コーヒーと小説』というタイトルだけれど、小説の中には一切コーヒーは出てこない。
 コーヒーはいろんなものに寄り添えるところがいい。特に本との相性は抜群だ。コーヒーを飲みながら、一日一編をゆっくり読む。半月もあれば読み終わる。豊かな時間だったな。そしてまた、時間をおいて何度も手に取る。本として長く愛でることの出来る、強度のある小説集が一冊あれば、それでいい。
 コーヒー屋のくせにではなく、コーヒー屋だから作れた、ちょうどいい短編集。コーヒーを飲みながら楽しんでいただけると、望外の幸せだ。
(「はじめに」より)
 

nice!(0)  コメント(0) 

湯浅景子 装画展 ナツメ書店 [event]

くらすたのしみイメージ.jpg
甲斐みのり随筆集
『くらすたのしみ』『たべるたのしみ』刊行記念 
湯浅景子 装画展
 
甲斐みのりの随筆集『くらすたのしみ』『たべるたのしみ』(ミルブックス)の刊行を記念し、装画を手掛けた湯浅景子の作品展を開催。本書に掲載した装画、挿絵を展示販売します。『くらすたのしみ』『たべるたのしみ』は甲斐みのり・湯浅景子Wサイン本を数量限定でご用意。あわせて甲斐みのり関連商品も販売します。普段の暮らしの中にこそ輝くものがあると感じられる作品をお楽しみください。
 
会期:2021年10月15日(土)〜11月7日(日)
12:00~19:00  金・土・日のみ営業(会期中の開店日:10/15-17,22-24,29-31,11/5-7)
 
*新型コロナの感染状況により会期や時間が変更になる可能性もあります。HPやSNSをご確認の上、ご来店ください。
 
会場:ナツメ書店 
〒811-0321 福岡県福岡市東区西戸崎1-6-21
 
湯浅景子(ゆあさ・けいこ)
1973年名古屋市生まれ。色を塗り、線を掻き、また色を重ねて塗りつぶす。それを繰り返しながら、ひとつの景色が立ち現れるのを待ちます。2020年HB GALLERY ファイルコンペvol.30<藤枝リュウジ賞>大賞、他受賞多数。
 
甲斐みのり(かい・みのり)
文筆家。1976 年静岡県生まれ。大阪芸術大学卒業後、数年を京都で過ごし、現在は東京にて活動。旅、散歩、お菓子、手みやげ、クラシックホテルや建築などを主な題材に、書籍や雑誌に執筆。これまでに40 冊以上の書籍を上梓。『歩いて、食べる 東京のおいしい名建築さんぽ』(エクスナレッジ)が原案のドラマ「名建築で昼食を」(テレビ大阪)の監修を手がける。

nice!(0) 

湯浅景子 装画展 14g [event]

くらすたのしみイメージ.jpg
 
『くらすたのしみ』『たべるたのしみ』刊行記念 
湯浅景子 装画展
 
甲斐みのりの随筆集『くらすたのしみ』『たべるたのしみ』(ミルブックス)の刊行を記念し、装画を手掛けた湯浅景子の作品展を開催。本書に掲載した装画、挿絵を展示します。あわせて甲斐みのり関連商品も販売予定です。普段の暮らしの中にこそ輝くものがあると感じられる作品をお楽しみください。
 
会期:2021年9月25日(土)〜10月10日(日)
11:00~17:00  火・水曜日定休(会期中の休み:9/28,29,10/5,6)
 
会場:14g 
〒770-0912 徳島市東新町1-14-2F t 080-6282-3266
 
*営業時間など変更になる場合もございますので、HPやSNSをご確認の上、ご来店ください。
*『くらすたのしみ』『たべるたのしみ』は甲斐みのり・湯浅景子Wサイン本を数量限定で販売。購入者にはカバー装画のオリジナルポストカードをプレゼント。
 
湯浅景子(ゆあさ・けいこ)
1973年名古屋市生まれ。色を塗り、線を掻き、また色を重ねて塗りつぶす。それを繰り返しながら、ひとつの景色が立ち現れるのを待ちます。2020年HB GALLERY ファイルコンペvol.30<藤枝リュウジ賞>大賞、他受賞多数。
 
甲斐みのり(かい・みのり)
文筆家。1976 年静岡県生まれ。大阪芸術大学卒業後、数年を京都で過ごし、現在は東京にて活動。旅、散歩、お菓子、手みやげ、クラシックホテルや建築などを主な題材に、書籍や雑誌に執筆。これまでに40 冊以上の書籍を上梓。『歩いて、食べる 東京のおいしい名建築さんぽ』(エクスナレッジ)が原案のドラマ「名建築で昼食を」(テレビ大阪)の監修を手がける。

nice!(0) 

コーヒーと短編 庄野雄治 編 [book]

カバー画像.jpg
 
コーヒーと短編
庄野雄治 編
 
2021年10月1日 発売
ミルブックス刊
四六版変形・320頁・上製本
定価(本体1,300円+税)
ISBN978-4-910215-06-8
 
カバーモデル 安藤裕子
写真 大沼ショージ
 
コーヒーによくあうすこぶる面白い小説集、待望の第3弾
安藤裕子の書き下ろし短編小説を含む、珠玉の18編を収録
 
近代文学に造詣が深く、『コーヒーの絵本』の著者で徳島の人気焙煎所アアルトコーヒー庄野雄治が、コーヒーを飲みながら読んで欲しい短編を厳選しました。大好評を博した『コーヒーと小説』『コーヒーと随筆』の姉妹書、本シリーズの第3弾完結編。今作もカバーモデルに、作品に登場する魅力的な女性の象徴としてシンガーソングライター・安藤裕子さんを起用。そして、本シリーズの締めくくりとして安藤裕子さん書き下ろしの短編小説「謀られた猿」を収録。その他、古典落語「死神」の原案になったグリム童話、小学校を舞台にしながら現代社会を描いたような谷崎潤一郎の隠れ名作、多くの著名人も愛読書としてあげる小川未明の童話から随一の傑作と誉高い作品など、すこぶる面白い短編を18作選り抜き、シリーズ最高傑作が完成しました。
 
◎掲載作品(掲載順)
「桜桃」太宰治、「越年」岡本かの子、「西東」坂口安吾、「死神の名づけ親」グリム童話 金田鬼一・訳、「団栗」寺田寅彦、「蜜柑」芥川龍之介、「水仙」林芙美子、「夕焼け」吉野弘、「耳かき抄」木山捷平、「プールのある家」山本周五郎、「一ぷく三杯」夢野久作、「笑われた子」横光利一、「檸檬」梶井基次郎、「メロン」林芙美子、「赤い蝋燭と人魚」小川未明、「一房の葡萄」有島武郎、「小さな王国」谷崎潤一郎、「謀られた猿」安藤裕子
 
◎庄野雄治(しょうの・ゆうじ)
コーヒーロースター。徳島県生まれ。大学卒業後、旅行会社に勤務。2004年に焙煎機を購入しコーヒーの焙煎を始める。2006年徳島市内に「アアルトコーヒー」を、2014年同じく徳島市内に「14g」を開店。主な著書に『誰もいない場所を探している』『たぶん彼女は豆を挽く』『徳島のほんと』(福岡晃子との共著)『コーヒーの絵本』(平澤まりことの共著)、編書『コーヒーと小説』『コーヒーと随筆』、短編小説集『たとえ、ずっと、平行だとしても』がある。
 
 本にはいろいろな読み方がある。小説を読んだ後には、詩が読みたくなる。随筆や童話や評論、全く異なる何冊もの本を並行して読むこともある。短編小説を中心に、随筆や詩や童話などが並んでいたら、それはとても素敵じゃないか。一編一編は短いけれど、強弱とリズムのある自由な一冊。そして、それがコーヒーに合わないわけがない。コーヒーも本も、決まりはなく自由に楽しむものだ。
 有名だけれど意外と読まれていないものがあるし、読んだけれど心が動かなかったものもある。たとえば、国語の教科書に載っていた小説や随筆や詩や童話。教科書に載っているからどうせ面白くないだろうと、端から決めていたふしが私にはあった。だけど、今回選んだ作品の多くが教科書に載ったことがあると知り、自分の思い込みが可笑しかった。いい作品は教科書に載るし、きっと今も載っているはずなのだ。これは有名だからとか、みんな知っているからやめておこうとか、そういうことは一切なし。今の自分が読んで、面白いと思った作品を純粋に選ぶことにした。
 そして、本シリーズのカバーモデルをつとめてくれた、シンガーソングライター・安藤裕子さんの作品を、締めくくりに選んだ。言葉の選び方や構成はもちろん、何より強弱とリズムが素晴らしい。これからきっと、音楽だけでなくたくさんの著作を発表していく方だと思う。本書に、安藤裕子さんの書き下ろし短編小説を掲載できたことを光栄に思う。
 私はずっと、同じことしか言っていない。新しいも古いもない。いいか悪いか、それだけだ。そして、いいものを次へ渡していくのが大人の役目。受けたバトンを次の人に渡す。それが人の使命だ。そして、私がいいと思うものが全てではないし、違うと思う人がいて当然だ。否定でも肯定でもない、たくさんの人のいいものが至るところで渡される世界になるといいなと思う。あなたに、先人たちのバトンが届きますように。
(「はじめに」より) 

nice!(0) 

湯浅景子 装画展 本の轍 [event]

くらすたのしみイメージ.jpg
 
『くらすたのしみ』『たべるたのしみ』刊行記念 
湯浅景子 装画展
 
甲斐みのりの随筆集『くらすたのしみ』『たべるたのしみ』(ミルブックス)の刊行を記念し、装画を手掛けた湯浅景子の作品展を開催。本書に掲載した装画、挿絵を展示します。あわせて甲斐みのり関連商品も販売予定です。普段の暮らしの中にこそ輝くものがあると感じられる作品をお楽しみください。
 
会場|本の轍 -Book On The Tracks-
〒790-0024 愛媛県松山市春日町13-10
電話 089-950-4133
 
会期|2021年9月2日(木)〜9月18日(土)
13時〜19時 日・水休み(会期中の休み 9/5、8、12、15)
 
*営業時間など変更になる場合もございますので、HPやSNSをご確認の上、ご来店ください。
*『くらすたのしみ』『たべるたのしみ』は甲斐みのり・湯浅景子Wサイン本を数量限定で販売。購入者にはカバー装画のオリジナルポストカードをプレゼント。
 
湯浅景子(ゆあさ・けいこ)
1973年名古屋市生まれ。色を塗り、線を掻き、また色を重ねて塗りつぶす。それを繰り返しながら、ひとつの景色が立ち現れるのを待ちます。2020年HB GALLERY ファイルコンペvol.30<藤枝リュウジ賞>大賞、他受賞多数。
 
甲斐みのり(かい・みのり)
文筆家。1976 年静岡県生まれ。大阪芸術大学卒業後、数年を京都で過ごし、現在は東京にて活動。旅、散歩、お菓子、手みやげ、クラシックホテルや建築などを主な題材に、書籍や雑誌に執筆。これまでに40 冊以上の書籍を上梓。『歩いて、食べる 東京のおいしい名建築さんぽ』(エクスナレッジ)が原案のドラマ「名建築で昼食を」(テレビ大阪)の監修を手がける。
 
tanoshimicards.jpg

nice!(0) 

『くらすたのしみ』刊行記念 ポストカード&古書とCDプレゼント [book]

くらすたのしみプレ1s.jpg
 
甲斐みのり『くらすたのしみ』刊行記念 
サイン入りポストカード&古書とCDプレゼント
 
甲斐みのり随筆集『くらすたのしみ』早速多くの方に手にしていただき、大変ありがとうございます。刊行を記念し、本書購入者を対象に、サイン入りポストカード&古書とCDをセットにして抽選で5名様にプレゼントいたします。
本書の装画ポストカード(湯浅景子・画/非売品)に甲斐みのりがサインを入れ、そして本書にも登場する甲斐みのり選りすぐりの古書2冊とCD(またはレコード)1枚をセットにしてお送りします。多くが絶版、廃盤になっている貴重な本とCDです。応募は下記の要領でお願いします。ぜひご参加ください。
 
*ご購入いただいた書籍『くらすたのしみ』の表紙写真(あわせて本の感想もいただけると嬉しいです)を、【#くらすたのしみ】と付けてインスタグラムまたはツイッターに投稿ください。
 
*応募受付期間は、2021年6月30日までとさせていただきます。
 
*当選者には、ミルブックスよりSNSから当選のご連絡をします。
 
*その際にお伝えするメールアドレスまで、発送先のお名前、ご住所と、サインポストカードに記載する宛名をメールにてお送りください。なお甲斐みのりのサインは、当選者様の名前を入れたものとさせていただきます(無記名のサインカードはお送りできませんので、予めご了承ください)。
 
*甲斐みのりセレクトの古書とCDは、写真にあるものなどから本2冊+CD(またはレコード)1枚をランダムにお送りします。中古品につき多少の汚れや傷があるものも含まれておりますが、何卒ご了承ください。
 
*プレゼントの発送は7月中旬を予定しております。
 
*すでに本の写真と感想を投稿された方で、本企画に応募される場合は、投稿に必ず【#くらすたのしみ】と付けてください。
 
【本企画で厳守いただきたいこと】
*甲斐みのり『くらすたのしみ』を新刊で購入された方が対象となります。必ずご自身で新刊購入した書籍の写真とご感想を投稿ください。表紙写真がない投稿は無効となります。
*賞品の譲渡、転売は厳禁です。

nice!(0) 

『くらすたのしみ』刊行記念 湯浅景子 装画展 [event]

くらすたのしみイメージ.jpg

『くらすたのしみ』刊行記念 
湯浅景子 装画展
 
甲斐みのりの随筆集『くらすたのしみ』(ミルブックス)の刊行を記念し、装画を手掛けた湯浅景子の作品展を名古屋「ON READING」で開催。本書に掲載した装画、挿絵を展示します。普段の暮らしの中にこそ輝くものがあると感じられる作品をお楽しみください。
 
会期|2021年4月22日(木)ー 5月16日(日) 
   12:00-20:00 会期中の休み|4/27,5/6,5/11
  
会場|ON READING 
名古屋市千種区東山通5-19カメダビル2A tel:052-789-0855
 
*営業時間など変更になる場合もございますので、HPやSNSをご確認の上、ご来店ください。
*『くらすたのしみ』甲斐みのり・湯浅景子Wサイン本を販売。購入者にはカバー装画のオリジナルポストカードをプレゼント。
 
湯浅景子(ゆあさ・けいこ)
1973年名古屋市生まれ。
色を塗り、線を掻き、また色を重ねて塗りつぶす。
それを繰り返しながら、ひとつの景色が立ち現れるのを待ちます。


nice!(0) 
前の10件 | -

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。